入院・処置・手術の手引き

自然気胸で初めて入院や処置・手術をする人の為に、
入院にかかる日数・費用・その他の役に立つ知識を集めました。
ただし、ここに載っているデータはあくまで参考値として考えて下さい。

 

入院所要日数
程度によりますが、軽ければ3日、普通はドレーン(管)を入れても7〜11日程度です。ただしドレーンを抜いた後、また空気が漏れ出してしまうことがあります。そうなるとまた管を入れなければならず、退院は延びてしまいます。
 
入院所要費用
普通の入院(ドレーン挿入のみ)の場合、健康保険を差し引いて6000円/日です。
 
ドレーン処置
気胸になると肺と胸膜の間に漏れた空気が溜まってしまいます。そこで、ドレーンと呼ばれる機械を使って漏れた空気を吸い出します。局所麻酔をし、メスで胸の上(もしくは下)を切ってそこに直径1〜1.5cmの管(先は細い)を押しこみます。入れる場所や麻酔の量、医師の腕などによって痛みは変わります。うめくほど痛いときもあれば、ほとんど痛くないときもあります。
ドレーンをつけた後は一応歩けますが、吸入器に繋がれているのであまり自由には歩き回れません。
 
脱気処置
症状が軽く、自然に肺の穴が塞がっても漏れ出た空気のせいでなかなか肺が広がりません。そこで、脇の下から大きな注射器を使って肺と胸膜の間に溜まっている空気を抜く処置があります。これにより肺が広がりやすくなります。ただし、無理をするとまた肺が破れてしまい、逆効果になることもあります。
 
薬品注入
なかなか肺の破れたところが治らない時、薬品を使って炎症を起こし、肺と胸膜をくっつかせます。ドレーンの管を使って薬品を入れるだけです。ただしこれはそうとうな痛みが1時間程続きます。それに、薬を使うと無理矢理くっつけるので変にくっついたりするところがあるらしく、将来肺の手術をする場合、癒着を剥がさなければならず、手術が難しくなるそうです。
 
内視鏡手術
何度も再発してしまうような場合、手術をします。手術時間は1時間半程度です。全身麻酔をし、内視鏡と呼ばれる先っぽにカメラやハサミなどがついた棒を3本ほど入れ、再発しやすくなっている『ブラ』と呼ばれる肺胞を切り取り、ホッチキスのようなもので肺を止めます。胸の傷は3つでき、それぞれ2cmほどです。
普通は次の日から歩けますが、無理な場合もあります。全身麻酔の時に喉に人工呼吸器を入れるので術後は声がかれたりすることもあります。手術後約1週間で退院できます。
 
手術費用(内視鏡手術の場合)
約20万円です。

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